カルチョワールド フォア ユベントス

ユベントスを中心に見たカルチョの世界

ジャンルカ・ヴィアッリGianluca Vialli

ゴールマシーン

イタリア代表のFW。メインはCFだが、若いころはウィングやセカンドトップとしてプレーもしている。 典型的なボックスストライカーで、主にペナルティエリア内に飛び込んでからボールを受け1~2タッチでシュートに持ち込みゴールを決めるのが得意な選手。 同じシュートフォームで同じシュートコースに決めることからゴールマシーンとかゴール製造機などと呼ばれた。 その同じシュートフォームで同じシュートコースというのは、どうも人それぞれ印象が違うようで、恐らくシーズン毎に得点パターンが変わっていたのだと思う。 自分はラヴァネッリ、マロッキあたりが右サイドを突破してグラウンダーのクロスに合わせるゴールが毎回同じと感じていた。 また、コーナーキックではよくオーバーヘッドキック(バイシクルシュート)で決めた。これもまた、殆ど同じフォームだった気がする。

 

クレモネーゼでキャリアをスタートし活躍し、1984-85シーズンにサンプドリアに移籍。 マンチーニとのツートップでリーグ優勝やコッパイタリア、UAFAカップウィナーズカップなどのタイトル獲得に貢献した。

1992-93シーズンにユヴェントスに移籍。移籍当初は当時のユヴェントス勢い同様に結果を残せなかったが、リッピ監督就任後、2桁得点に戻り復調し、9シーズンぶりのリーグ優勝に導いた。 さらに翌シーズンにはCLを制覇に貢献した。

しかし、シーズンが過ぎるごとに守備のタスクが増え続ける事に不満を持っていたヴィアッリは1996-97にチェルシーに移籍。チェルシーではFAカップ獲得に貢献、引退最後のシーズンではプレイングマネージャーも務めた。

 

引退後は、サッカー解説やイタリアのサッカー番組に出演。日本でも時折、雑誌やネットでコメントを見かけた。マンチーニがイタリア代表監督に就任するとイタリア代表のコーディネーターを勤めた。 2019年にすい臓がんに見舞われ、イタリア代表からは離れていたがユーロ2020でのイタリア優勝に貢献。2023年1月6日に他界した。

 

ユヴェントスではバッジョやデルピエロのような華麗さは無かったが、度々決めていたオーバーヘッドキックでのゴールは非常にインパクトが有り、ストライカーとしての貫禄を見せつけていたと思う。

 

氏名
ジャンルカ・ヴィアッリ
国籍
イタリア
ポジション
FW
誕生日
1964年07月09日
身長/体重
180cm / 77kg
シーズン
クラブ名
カテ
試合/ゴール
1980-81
クレモネーゼ
C1
2 / 0
1981-82
クレモネーゼ
B
31 / 5
1982-83
クレモネーゼ
B
35 / 8
1983-84
クレモネーゼ
B
37 / 10
1984-85
サンプドリア
A
28 / 3
1985-86
サンプドリア
A
28 / 6
1986-87
サンプドリア
A
28 / 12
1987-88
サンプドリア
A
30 / 10
1988-89
サンプドリア
A
30 / 14
1989-90
サンプドリア
A
22 / 10
1990-91
サンプドリア
A
26 / 19
1991-92
サンプドリア
A
31 / 11
1992-93
ユヴェントス
A
32 / 6
1993-94
ユヴェントス
A
10 / 4
1994-95
ユヴェントス
A
30 / 17
1995-96
ユヴェントス
A
30 / 11
1996-97
チェルシー(ENG)
A
28 / 9
1997-98
チェルシー
A
21 / 11
1998-99
チェルシー
A
9 / 1

 

トレーディングカード ジャンルカ・ヴィアッリ

ジャンルカ・ヴィアッリ Calcio Cards / パニーニ社

故人を偲んで、持っているカードを載せてみました。

 

日本だと60歳未満で天寿を全うする方は8%ぐらい。まだ若い。ミハイロビッチも逝ってしまうし、海外サッカーを見始めた頃の選手が亡くなるのは非常に悲しい。

 

昔、雑誌で「サッカー選手は2度死ぬ。1度目は現役引退することだ」

誰かの名言らしいのだが、引退は悲しいがファンにとっては監督やスタッフとしてまた、見つけると嬉しくなる。

2022年WC、アルゼンチン代表のスタッフにサムエルを見かけて感激した。ファンにとっては嬉しいのだ。引退は"死"ではない。

 

ヴィアッリは引退後、サッカーの解説者として活動し、日本の雑誌でも、極まれに蝶ネクタイが似合いそうなジャケットと帽子で載っていたのを記憶している。見かけた時は嬉しくなった。

まさか癌で闘病生活を送っているとは思わなかった。

感動のプレーをありがとうございました。そして、お疲れ様でした。